ある日、あるユーザーさんから「TARGETに指数を出力するとき馬場状態を指定できないんですか?」とお問い合わせがきました。
最初は「なんのこっちゃ?」と思いましたが、そのユーザーさんがされたいことは、血統ダイナマイトで良馬場と重馬場に分けて集計したデータをTARGETに出力されたいということが分かりました。
問い合わせが来たときのソフト(バージョン1.0.3以前)では、過去のレースについては馬場状態通りに成績が出力されます。
良馬場のときは良馬場の成績を使って指数を出力し、
重馬場のときは重馬場の成績を使って指数を出力、
そして未来(明日のレースなど馬場状態が未確定のレース)については、良馬場の成績を常に出力していました。
なので、「明日の馬場は荒れそうだ~」と思っても重馬場の成績を事前に出力することはできなかったのです。
そこで、バージョン1.0.4でそのようなことができるように修正しました。
この記事では例として「良馬場のときの父の連対率と、重馬場のときの父の連対率をTARGET外部指数としてそれぞれ出力し、TARGETの出馬表で確認する手順」のご説明をいたします。
1.「集計データの更新」画面で「良馬場と重馬場を区別して集計する」のチェックをして集計します。
ちなみに馬場状態は4パターン(良、稍重、重、不良)に分かれてますが、血統ダイナマイトでは集計時のサンプル数が少なくならないよう「良馬場」「重馬場」の2パターンにしています。定義は環境設定からできます。
2.指数出力画面を起動します。
バージョン1.0.4から追加されたのは画面右上の「出力時の馬場」という項目です。
出力時の馬場オプションは上から順に
①「過去は実際の馬場、未来は良馬場」
バージョン1.0.3以前は常にこの状態で出力されてました。
例えば明日のレース(未来)など、馬場状態が未確定の場合は「良馬場」の成績を出力します。
すでに終わったレース(過去)については、馬場状態通りに出力します。
② 「過去は実際の馬場、未来は重馬場」
馬場状態が未確定の場合は「重馬場」の成績を出力します。
③「過去も未来も全て良馬場とする」
出力する全てのレースで「良馬場」の成績を使ったデータになります。
④ 「過去も未来も全て重馬場とする」
出力する全てのレースで「重馬場」の成績を使ったデータになります。
今回はまず「良馬場」のときの連対率を出力したいので、出力時の馬場オプションは③を選択しました。
今回の記事のように比較することを目的とした場合は③と④のオプションを使われた方が便利な気もします。
サブフォルダ名(青枠)は分かりやすく「良馬場」とし、オレンジ枠の部分で父の連対率を指定するようにしました。
設定できたら「指数の出力」ボタンを押します。
次は重馬場の場合の出力です。
以下のように、赤枠部分と青枠部分を設定して「指数の出力」ボタンを押します。
次はTARGET側の設定です。
設定は、通常1回限りです。
今回は成績画面と出馬表画面で確認できるように、赤枠部分と青枠部分を設定しました。
設定が終わったら出馬表(成績画面)で確認してみます。
例1.2019年6月8日(土)阪神2R ダート1200m 不良
6番人気の1着馬メイショウアマギの父タイキシャトルの良馬場のときの連対率(14.4%)と重馬場の連対率(23.7%)などが確認できるようになりました。
例2.2019年6月15日(土)阪神5R ダート1200m 重
1着馬の父サウスヴィグラスも重馬場よし。
例3.2019年6月16日(日)函館10R ダート1700m 重
2着馬の父ルーラーシップも重馬場いい。
父の馬場適正だけで全て決まるわけじゃないですが、並べて見るとなかなか面白いです。